青梅や完熟梅さえあれば、素人でも自宅で梅シロップや梅酢を作ることができます。梅と酢、砂糖さえあれば作れるので、材料はとてもシンプル。ですが、生の梅から梅酢を作るためには“カビ”に気をつけなくてはいけません。
夏場は室温が高くなると40度近くなることもあるため、日光は避けて涼しい場所に保管しておくとよい状態で保存できます。
梅酢を作るにはカビ、発酵の問題は避けられませんが、製造するものによっては酒税法にも気をつけなくてはいけません。ここで紹介する情報を参考にして、梅酢で健康を手に入れましょう。
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梅酢を自宅で作るなら定期的に様子を見よう
梅酢や梅シロップを購入するよりも、梅を購入しビンや壷を用意して作った方が安く済む場合があります。自宅に梅の木がある場合は梅酢やシロップを作るのが毎年の恒例行事になっている家庭もあるでしょう。
材料さえそろえば、難しい工程を踏まずに作れる梅酢ですが、品質を追求すると素人には難しい場合もあります。特に一般家庭で作る場合に困るのが発酵の問題です。
梅の表面に白いふわふわしたものが見えて「梅に白カビが生えてる」と驚いた方も多いでしょう。白カビの段階で対処すれば、梅酢の品質を下げることはありませんが、カビを放置しておくと、青カビになり、口にすることができなくなります。
発酵やカビから梅酢を守るための事前準備
梅にカビや発酵がある場合、かなり深刻な状況です。ですが、梅を仕込む最初の段階できちんと処理をしておけば、避けられます。
カビが生えてくる原因はほとんどの場合で最初の準備段階にあります。準備の際は下記項目に注意しましょう。
- 梅酢を作るためのビンを熱湯で消毒
- 塩分が十分に含ませる
- 保存は太陽光が直接あたらない、暗くて涼しい場所で
梅酢は1年で何回も作れるものではありません。梅をたくさん購入して冷凍しておけば、1年間に複数回チャレンジできますが、梅の量がそれなりにあると冷凍庫のスペースが足りなくなります。せいぜい2〜3回分の梅を保存するのが限度でしょう。
カビが生えた梅だけを取り除けばよいと考える人もいるかもしれませんが、一度でも梅にカビが生えてしまうと全体に影響が出るので、避けた方がよい場合もあります。
わずかなカビであれば「煮沸」と「ろ過」で対処できる場合もありますが、手間がかかるので、やはり最初の消毒と塩を決められた分量でまぶすのが最も簡単な対策です。
表面に浮かぶ白いものは「産膜酵母」かも
表面に白い膜が張り、ぬか漬けのようなにおいがすることがあります。
これは「産膜酵母」と言って、食べても人体に影響がないものとされています。実際、和歌山県にある梅酢製造工場のなかには白い産膜酵母がぎっしりと付着している場合もあるほどです。
“産膜酵母があると梅の香りがよくなる”という製造者もいますが、素人が作る場合は産膜酵母は避けた方がよいでしょう。発酵した状態の梅酢を管理するのは簡単ではないからです。
また、梅酢のビンのなかに付着したホコリにカビが生えて、白カビが発生することもあります。この場合もスプーンやおたまで取り除いてあげるようにしましょう。
梅酒を作る場合は酒税法に要注意
梅酢を作るにとどまらず、自宅で「梅酒」を作ろうという方も少なくありません。
青梅をアルコール飲料に漬けておくだけなので、簡単に作れますが、酒税法には要注意です。日本の法律では20度未満のアルコール飲料を使用して果実酒を作ると密造で、違法行為になります。
例えば、本みりんに青梅を漬けておけば簡単に梅酒を作ることができます。2007年に放送されたNHKの料理番組でも紹介された、自宅で果実酒が作れるお手軽レシピですが、本みりんのアルコール度数は15%程度なので酒税法違反になります。NHKの料理番組も後日、酒税法違反のレシピを紹介してしまったことを謝罪しています。
アルコール度数が20%未満だと梅酒が発酵したり、腐敗したりする可能性もあるため飲料として安全ではありません。
梅酢は自宅製造よりも購入した方がラク
自宅で梅酢を作る理由は楽しさや原材料がハッキリしていて、安全だと確認できることにあるでしょう。
ですが、和歌山県を中心に梅酢の研究が進んでおり、梅酢の健康効果に注目が集まっています。品質が高い梅酢を購入したい声も増えており、オーガニック梅から作られた梅酢も販売しています。
プロが製造しているので、品質は自宅製造よりもグンと高いです。また、原材料の担保もきちんとしています。
高品質でオーガニックな梅酢を手に入れるなら通販で
完熟梅が手に入れば自宅でも梅酢を作ることができます。自家製の梅酢は製造過程を楽しむことができますし、原材料が明白なため安心して口にできます。ですが、自宅での梅酢作りは梅雨のシーズンが重なることもあって発酵や腐敗など、失敗することがよくあります。
また、近年の研究で梅酢の健康効果に期待が高まっており、オーガニック梅酢のような高品質な梅酢が購入できるようになりました。まだ数量は限定的ですが、自宅で素人が製造するよりも、はるかに高品質な梅酢を飲むことができます。
梅を買ってきて自宅で作る楽しみもよいですが、健康のために梅酢を飲んでみたいのであれば、和歌山県で製造されている高品質な梅酢を購入して飲んでみるのがよいでしょう。
通販であれば、在庫さえあれば1年中購入することができます。健康のためには長期的に飲みつづけることが大切ですから、まずは通販で購入してみましょう。