梅は殺菌作用があるとして、古くから日本人に親しまれてきました。日本の伝統的なお弁当に「日の丸弁当」がありますが、これも梅が食中毒の原因となる最近を抑制する効果があるとわかってきています。
近年の梅に関する研究で大腸菌やサルモネラ菌などの「細菌性食中毒」だけではなく、ノロウイルスのような「ウイルス性食中毒」を予防する効能も発表されています。
梅酢や梅干しの食中毒を予防する効能を確認していきましょう。梅のパワーを知ると、今日から梅を摂取して細菌やウイルスを予防したくなることは間違いありません。
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食中毒の種類と予防方法
食中毒には「細菌性食中毒」や「化学性食中毒」など、大きく分けて5種類あります。
知識を持っているだけでも、避けられる食中毒もあります。食中毒の特徴を知り、予防に努めましょう。
化学性食中毒は口に入れないように注意
農薬や洗剤など、化学製品を体内に取り込むことでおこる健康被害を「化学性食中毒」と呼びます。
食品が加工される過程で混入したものを口にしてしまう事故を除けば、化学性食中毒は容易に避けられます。洗剤や漂白剤は調味料と間違えて使用してしまう人もいるので、口に入れるものとは別で保管するようにしましょう。
寄生虫食中毒は生ものに注意
アニサキスやクドアなど、生魚や生肉には寄生虫が生息している可能性があります。
刺身として加工されている場合は寄生虫はきちんと取り除かれている場合が一般的ですが、魚をサクで購入した場合には寄生虫が混入していないか多少の注意が必要です。
ジビエなど、生肉を口にする場合にはきちんと知識がある人が調理したものを選びましょう。
自然毒食中毒は知識で防げる
毒キノコやフグなど、自然界には毒を持つ植物や生物があります。基本的には知識があれば避けられる自然毒食中毒ですが、身近な食品で言うとジャガイモには気をつけましょう。
ジャガイモの芽には「ソラニン」という腹痛や頭痛、嘔吐などの症状を引き起こす神経毒があります。きちんと処理をしておけば心配する必要はありません。
ウイルス性食中毒は感染力が強い
ノロウイルスやロタウイルスなど、感染性の食中毒を「ウイルス性食中毒」と呼びます。
10月から4月にかけてノロウイルスが流行するシーズンなので、手洗いをきちんと行い、カキやハマグリなどノロウイルスに汚染されている食品を食べる際には加熱処理をきちんと行いましょう。ノロウイルスの殺菌には90度の熱で90秒以上熱するとよいと言われています。
細菌性食中毒は熱に弱いものが多い
コレラ菌やサルモネラ、腸炎ビブリオなど、私たちの生活の周りではたくさんの食中毒菌が存在している可能性があります。
例えば、鶏卵や鶏肉にはサルモネラという菌が生息しています。平成28年4月の厚生労働省の調査報告によると、鶏肉のミンチには62%以上の確立でサルモネラが生息しているとされています。
<参照>平成27年度食品の食中毒菌汚染実態調査の結果について(PDF)
もちろん、加熱することで食中毒の発症は防げますから、過度に心配する必要はありません。ですが、加熱処理をきちんと行わなければ、私たちの生活は食中毒に感染してしまうリスクが常につきまとっていると知っておく必要があります。
梅に含まれるクエン酸の殺菌力で食中毒を抑える
加熱処理をすれば食中毒を避けることはできます。ですが、すべての食器を沸騰したお湯で洗うのはとても手間がかかることです。そこで手軽にできる対策が体内の殺菌力を高めることです。
梅の殺菌効果は古くから日本人に注目されてきました。例えば、明治時代に海外からの感染症として流行したコレラがありました。和歌山県では梅干しが持つ殺菌力に注目が集まり、急激に需要が増えていったとされています。
梅の薬効は二重にある
梅に含まれるクエン酸には殺菌効果があるとされていますが、梅を口に含むことで分泌される唾液にも殺菌作用があります。このことから、梅には二重の殺菌効果があると言われています。クエン酸による疲労回復効果、体の酸化を予防する酵素も含まれていることから健康食品としても注目が集まっています。
特に梅のエキスが濃縮している梅酢にはクエン酸やリンゴ酸など、体の健康を維持するために欠かせない成分が多く含まれています。小さじ2杯程度の梅酢を水やジュース、お酒で割って飲むだけなので、梅干しよりも楽しく摂取できる嬉しい健康食品です。
食中毒予防にはクエン酸が含まれる梅酢を飲もう
食中毒にはさまざまな種類がありますが、特に注意が必要なのが「細菌性食中毒」と「ウイルス性食中毒」です。これらの食中毒は加熱処理や殺菌作用があるクエン酸で予防できます。
健康食品として注目されている梅ですが、中でも梅酢には梅エキスが濃縮されており、手軽にクエン酸を摂取できます。水やジュースで割って飲むだけで食中毒を予防できる梅酢で、手間のかからない食中毒予防を始めてみましょう。